可燃ごみを燃やさない!?香川県三豊市のトンネルコンポストがすごい!!(SDGs)
林先生の初耳学で取り上げられていた、香川県三豊市の「トンネルコンポスト方式」というゴミ処理方法がすごいんです!
環境問題に貢献するだけでなく、コスト削減の面からも非常に有効だと言えます!
では、その詳細を見ていきましょう!
もくじ
可燃ごみを燃やさない!?
燃やさないでどうやって処理するのでしょうか?


トンネルコンポスト方式
写真:三豊市HP
簡単に言うと、微生物の力でゴミを分解・発酵します。
そのときに出る熱が70℃くらいになるので、雑菌が死滅&ゴミが乾燥します。
ゴミ処理の目的は殺菌と体積を減らすことですから、焼却せずにこれらのことができちゃうのはすごいですよね!
生ゴミに含まれる水分が80%と言われていますが、本当にパリッパリになるようです!
処理後のゴミも全く臭くないというのですから驚きです!!
三豊市のトンネルコンポスト方式の詳細
発酵による処理を行うコンクリート製密閉構造のトンネルを6個設置。
収集した家庭系一般廃棄物、事業系一般廃棄物を破砕して入れる。
トンネル1本に3日分のごみが入り、それぞれ17日間で発酵・乾燥が行われる。
発酵に伴う臭気はバイオフィルターで脱臭する。
処理されたゴミは有機肥料へ、分解されない紙やプラスチックなどは固形燃料になる。
トンネルコンポスト方式のメリット
残渣(残りかす)の発生が少なく、資源利用率が高い
二酸化炭素の排出を抑制できる(年間約6500t)
焼却しないのでダイオキシン類が発生しない
設置費用やランニングコストが安価で済む
つくった固形燃料を売って収益化(年間約2億7000万円)
トンネルコンポスト方式のデメリット
有機肥料や固形燃料の受け入れ先がないと導入できない。
メリットが多いのに導入されないのはなぜ?
こんなにメリットだらけのトンネルコンポスト方式なのに、日本国内では香川県の三豊市しか導入されていません。


国内の導入が三豊市1ヶ所しかない
要は導入事例が少なすぎて、ノウハウがないんです。
三豊市も、民間企業の「株式会社エコマスター」の力を借りて、ようやく実現にこぎつけたのです。
「株式会社エコマスター」の代表取締役海田さんは、16年前にMBT(破砕機や選別機のような機械(mechanical)と微生物による発酵(biological)で処理(treatment)する技術)を学び、研究を重ねてこられた方です。


有機肥料や固形燃料の受け入れ先の確保
写真:三豊市HP
デメリットでも挙げましたが、肥料や燃料の受け入れ先がなければコストダウンはもちろん、せっかく作った燃料もゴミとなってしまいます。
安定的な販路の確保ができなければ、導入できないということですね…
本当に二酸化炭素排出削減できるの?


焼却しないことで抑えられる二酸化炭素の量は、年間約6500tです。


例えば焼却で排出される二酸化炭素が15000t
バイオで排出される二酸化炭素が8500t(-6500t)
固形燃料を燃やしたときに出る二酸化炭素が6500tとして
焼却+固形燃料=21500t
バイオ+固形燃料=15000t
当たり前ですが、ゴミ処理時に削減された二酸化炭素分がそのまま減っています。
「固形燃料燃やすから意味ないじゃん」という人がいますが、ゴミ処理場で固形燃料燃やすと思ってるんでしょうか?
固形燃料を必要とする企業(製紙会社など)に、安価(石炭の約4分の1)で売っているんです。
トンネルコンポスト方式でつくられた固形燃料の分だけ、余計につくられない→その分の二酸化炭素が排出されないということですね♪
読むのがめんどくさい人用まとめ
トンネルコンポスト方式とは、微生物の力で燃やさずにゴミ処理する方法
燃焼しないから二酸化炭素削減できる
ゴミ処理の過程で有機肥料と固形燃料をつくれる、売れる
設置費用やランニングコストが安価で済む
最後に
今までは環境に配慮するとどうしても設備投資にお金がかかってしまうことが多かった中で、このトンネルコンポスト方式というのは画期的と言えます。
環境に配慮できて、自治体も財政面で助かって、協賛企業の利益になり、固形燃料を安価で買える製紙会社なども助かる。
まさに持続可能な取り組み=SDGsと言えます!
いくつかの団体、たくさんの人たちの力で成し遂げたひとつの好事例ですね♪
こういった取り組みが広がっていくことを期待しています!
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました♪
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